ディジョン観光ガイド

パリから南東に向かって特急で約1.5時間。パリとリヨンの中継地点に位置する、かつてブルゴーニュ公国(1032 – 1477)の首都として栄えた歴史ある街ディジョン。ワインやマスタードでも有名な地ですが、しっかりとした石造りの街並みが美しく、散策していると伝統的なこの地方特有の模様の屋根を見つけることができる魅力ある街です。

まずディジョン駅から出発し(植物館側の出口に行かないように注意しましょう!)中心街(centre ville)まで伸びるトラムの線路沿いを歩いて5分。中心街の入り口、凱旋門(Porte Guillaume)がそびえ立つダルシー広場(Place Darcy)にやって来ます。

 

ここからディジョンのメインの通り、リベルテ大通り(Rue de la Liberté)が始まります。この通りをまっすぐ進むと、突き当たりにのちほどご紹介するサン=ミシェル教会(Eglise Saint-Michel)があり、ここまでが大まかなディジョンの中心街と言えます。

ディジョンの主要な観光名所はこの大通りを中心として全て中心街に固まっているので1日あれば全て訪ねることが出来ます。

国立高等美術学校玄関から見た教会

 

 

まずダルシー広場からすぐの小道に入って行くと、サン=ベニーニュ・ド・ディジョン大聖堂(Cathédrale Saint-Bénigne de Dijon)があります。

立派なパイプオルガンがあり、時々オルガンの生演奏会が開催されています。地下にはクリプトと呼ばれる地下祭室があり、見学することが出来ます。大聖堂は考古学博物館と国立高等美術学校に隣接しており、これらはかつての修道院でした。

 

 

 

再び大通りに戻ります。

この木組みの建物(Colombage) はアルザス地方やブルターニュ地方でよく見られるのですが、ブルゴーニュ地方のディジョンでも見つけることが出来ます。

 

 

途中、噴水とメリーゴーランドと赤い木組みの建物が目印のフランソワルード広場(Place François-Rude)があります。

 

 

カフェが多く立ち並びテラスでたくさんの人がお茶をしている賑やかな場所です。

この広場から小道に入っていくと、新鮮な食材の集まる市場ホールに行くことが出来ます。

 

大通りをそのまま進むと、リベラシオン広場 (Place de la Libération)に到着します。広場には有名なブルゴーニュワインを有料試飲できるお土産屋さんや店先にテラスをかまえたレストランなどが並んでいます。

公国時代の宮廷であり、現在は宮廷の右翼は美術館、左翼は市庁舎として使用されている立派な建造物が見どころです。ちなみにこちらの写真はクリスマス前の市庁舎前の様子でマルシェドノエル(Marché de Noël)の準備をしているところです。ディジョンも他の街と同様、クリスマスシーズンは各所にイルミネーションが施され出店が立ち並びきらきらと活気に満ちています。

予約をすると、市庁舎の真ん中にそびえたつフィリップ・ル・ボンの塔(Tour Philippe le Bon)に登ってディジョンの街を一望することも出来ます。

 

市庁舎を横切って裏側に出ると、ノートルダム・ド・ディジョン教会(Église Notre-Dame de Dijon)があります。

13世紀のゴシック建築の教会で、黒い聖母の木像が祀られています。外壁にあるディジョンの名物フクロウの彫刻は、左手で触ると願いが叶うと言われています。近くにはサラマンダーの彫刻もありフクロウを触る時にはサラマンダーに背を向けていないと、願いを食べられてしまうとか。

 

 

 

 

 

この辺りは旧市街の街並みも魅力的です。

 

リベラシオン広場に戻り、さらに少し歩みを進めると、立派な柱が特徴的な劇場のある劇場広場(Place de Téâtre)に出ます。奥に見えるのは大通りから歩いた突き当たりに位置するサン=ミシェル教会(Église Saint-Michel)です。右側の建築物はかつてのサンテティエンヌ教会(Église Saint-Étienne)であり、現在は市民図書館とディジョン出身の彫刻家フランソワルード(François-Rude)の彫刻などが収められたルード美術館(Musée Rude)として利用されています。

フランスは築数百年の建物が現在も利用されているので、過去は何のための建物だったのかを知るのも面白いですね。

歴史的建造物の多く残る街、ディジョンにぜひ訪ねてみてください。