日立の過熱水蒸気オーブンレンジ ヘルシーシェフMRO-S7YとMRO-S7Xは何が異なるのでしょうか。違いは7つあります。わかりやすく紹介します。
次の記事では、日立のオーブンレンジ各機種について一覧表で性能を比較していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
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7つの違い
MRO-S7YとMRO-S7Xは、どちらも庫内容量22Lで、過熱水蒸気付きのオーブンレンジとしては日立のラインナップの中では最も手頃なモデルです。MRO-S7Yが2020年発売で、MRO-S7Xが2019年発売です。MRO-S7Yは、MRO-S7Xの後継機種です。
MRO-S7Yは、MRO-S7Xから次のような変更がありました。
- センサーが、赤外線センサーから、重量センサーにグレードアップした。
- 食パンのトーストがオートメニューに入った。食パン1~2枚を焼くのにかかる時間は、9~17分から8~9分へと短縮した。
- 操作ボタンが少し変わった。「簡単レンジ」と「少人数」ボタンがなくなり、「追加加熱」と「冷凍食品パリッと調理」ボタンが追加された。
- 黒皿の付属がなくなり、代わりにレンジでもオーブンでも使える「外して丸洗いテーブルプレート」が付属するようになった。
- オートメニュー/レシピが6つ増えた。一方で、一部の応用メニューが説明書に掲載されなくなった。
- 本体右側は、壁ピッタリ設置できなくなり、4.5 cm以上あけなければならなくなった。
- 庫内有効寸法の奥行きが 7 mm大きくなり、高さが 7 mm小さくなった。質量は約 0.5 kg軽くなった。
このようにMRO-S7Yでは、センサーの性能が上がり、トーストが短い時間でできるようになり、お手入れが簡単になるなど、上位モデルの機能が取り入れられて機能が改善されています。
価格や機能を表で比較すると、次のようになります。
タイプ | 加熱水蒸気オーブンレンジ ヘルシーシェフ | |
型式 | MRO-S7Y | MRO-S7X |
発売年 | 2020 | 2019 |
画像 |
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参考価格 レッド |
− | ¥39,800〜(2024/10/07 10:21) |
特徴 | 加熱水蒸気搭載のスタンダードモデル。レンジは最高1000Wで、オーブンは最大250℃。MRO-S7Yでは重量センサーが搭載され、分量設定が不要になった。 | |
型式 | MRO-S7Y | MRO-S7X |
庫内容量 | 22 L フラット庫内 | |
センサー種類 | 重量センサー+蒸気・温度センサー | 赤外線センサー+温度センサー |
加熱方式 | ||
レンジ出力 | 自動: 最高1000 W(最大3分まで) 手動: 800W、600W、500W、200W相当、100W相当 |
|
オーブン温度 | 自動: 最大250℃ 手動: 100〜210℃、250℃、発酵(30・35・40・45℃) (250℃は約5分まで。その後210℃。) |
|
オーブン段数/方式 | 1段 / ヒーター式 | |
オーブンヒーター | 上下平面ヒーター | |
グリル | 上下平面ヒーターグリル | |
スチーム | 給水タンク式 | |
加熱水蒸気 | ボイラー式 | |
型式 | MRO-S7Y | MRO-S7X |
メニュー | ||
レシピ数/オートメニュー数 | 117/90 | 111/84 |
Wスキャン調理 | − | − |
クックパッド殿堂入りレシピ | − | − |
食品メーカーコラボ | − | − |
ヘルシー | 22 | 22 |
ヘルシーのうちノンフライ | 14 | 14 |
スピードメニュー | 22 | 22 |
少人数メニュー | − | 60 |
セットメニュー | − | − |
型式 | MRO-S7Y | MRO-S7X |
使いやすさ | ||
2品同時あたため | − | − |
トースト | (オート:途中で裏返し)約8~9分 | (手動:途中で裏返し)約9~17分 |
庫内の見やすさ | 白熱球庫内灯×1灯 | |
表示部 | 液晶(バックライトなし) | |
簡単操作 | − | 簡単レンジボタン |
スマートフォン連携 | − | − |
お手入れ | ||
庫内底面 | 外して丸洗いテーブルプレート | 拭きやすいフラット庫内 |
庫内側面・背面・天面 | 汚れを落としやすい庫内側面・背面、お手入れしやすい平面グリルヒーター | |
コース | 清掃・脱臭・水抜き | |
型式 | MRO-S7Y | MRO-S7X |
付属品 | 外して丸洗いテーブルプレート(オーブン兼用) 306×311 mm 1枚 | 黒皿310×310 mm 1枚 |
外形寸法 | 幅483 × 奥行 388 × 高さ340 mm | |
設置 放熱スペース |
背面壁ピッタリ 左右4.5cm・上方10cm以上 |
右・背面壁ピッタリ 左4cm、上方10cm以上 |
庫内寸法 | 幅295 × 奥行 323 × 高さ213 mm | 幅295 × 奥行 316 × 高さ220 mm |
質量 | 約 13.5 kg | 約 14 kg |
違いについて詳しく見てみましょう。
センサー
搭載されているセンサーは、MRO-S7Xでは「赤外線センサー+温度センサー」でしたが、MRO-S7Yでは「重量センサー+蒸気・温度センサー」にグレードアップしています。一つ上位のモデルであるMRO-S8YやMRO-S8Xと同じセンサーになりました。
MRO-S7Yのセンサー。(画像は日立公式ページより引用。)
重量センサーは、食品の重さを測って加熱量を算出します。そのため、食品の分量設定が不要になります。例えば、飲み物のオートあたための際に、MRO-S7Xでは杯数を1~4杯から選ばなければいけませんが、MRO-S7Yでは杯数を選択することなく自動で加熱時間を計算してあたためしてくれます。あたためのときの手間が減ったのは嬉しいですね。
また、重さを測るため、オーブン調理後など庫内の温度が高いときもすぐにオートあたためが可能なのも利点です。
一方で、重量センサーでは加熱開始時の食品の温度がわかりませんので、すでに温かいものを追加加熱する場合にはあたためすぎる恐れがあります。あたためすぎを防ぐために蒸気センサーも追加されています。
MRO-S7Xの赤外線センサーは、食品から出る赤外線の量で食品の表面温度をはかって加熱制御を行うものです。食品の表面温度が分かるため、庫内の温度を測る温度センサーだけの機種よりも適温にあたためることができます。
トースト
MRO-S7Yでは、食パンのトーストがオートメニューに入りました。手動でもオートでもトーストを焼くことができます。オートメニューを使う場合には、加熱をスタートして、報知音がなったら、食パンを裏返して再び加熱するという手順で行います。焼き加減は、仕上がり調整で5段階に調整できます。6枚切1枚は約 8 分、2枚は約 9 分で焼くことができます。
MRO-S7Xにはトーストオートメニューはありませんので、食パンをトーストする際には、手動のグリル機能を使用します。片面を7~12分加熱してから、裏返して、2~5分加熱するという手順で行います。6枚切1枚は約 9 分、2枚は約 17 分で焼くことができます。
トーストの焼き時間はMRO-S7Yのほうが短くなっています。グリルヒーター性能は同じですが、パンを置くプレートが、後述するように黒皿からテーブルプレートに変わって、よりヒーターに近い位置にパンを並べられるようになったため、早く焼けるようになったと推測されます。トースターのように2~3分で焼けるわけではありませんが、より実用的な時間で焼けるようになったのは嬉しいですね。
操作ボタン
MRO-S7XとMRO-S7Yでは、操作パネルのボタン配置が少し変わりました。
次の画像で、左がMRO-S7X、右がMRO-S7Yの操作パネルです。
左のMRO-S7Xでは、「少人数ボタン」や「簡単レンジ」ボタンがあります。右のMRO-S7Yではそれらのボタンがなくなり、「追加加熱」ボタンと「冷凍食品パリッと調理」ボタンができました。また「ノンフライ」と「過熱水蒸気」ボタンが1つになり、「メニュー選択」と「温度」設定の上下ボタンが統合されています。
MRO-S7Xの「少人数ボタン」は、オートメニューで1~2人分を作る際に使うボタンです。MRO-S7Yでは重量センサーが付いたため、ボタンがなくなりました。MRO-S7Yで1~2人分を作る際には、仕上がり調整で弱にするなどします。
MRO-S7Xの「簡単レンジボタン」は、よく使う手動調理のレンジ加熱600Wと500Wが簡単に使えるボタンです。普通のレンジボタンを押すと、800/600/500/200/100Wと切り替わりますが、簡単レンジボタンでは600/500Wの2通りで切り替わり以前の状態を覚えているため、600Wか500Wを使う場合には1~2回分レンジボタンを押す回数を減らすことができるというものです。普段は800Wを使うという方には必要ないボタンだと思います。
MRO-S7Yの「追加加熱ボタン」は、レンジ・オーブン・グリルでもう少し加熱したい場合に使うボタンです。このボタンを押して加熱時間を指定すると、追加加熱されます。出力を指定する必要がないので便利です。MRO-S7Xにはこのボタンはないため、追加加熱をしたいときは手動で加熱します。そのため、レンジ600Wなどと出力を指定し直さなければならず面倒です。
MRO-S7Yの「冷凍食品パリッと調理」ボタンは新しく追加された冷凍食品用のオートメニューを選択するときに使います。
MRO-S7Yの方が少し使いやすいと思いますが、他メーカーの電子レンジと比べると、どちらの機種も使いやすいボタン配置だと思います。
プレート
MRO-S7Xにはオーブン・グリル用の黒皿が付属しますが、MRO-S7Yにはオーブン・グリル・レンジ兼用のテーブルプレートが付属します。
MRO-S7Xでは、レンジ加熱をするときにはプレートは何もつかわず、オーブンやグリル加熱をするときには付属の黒皿を使います。庫内底面はフラットになっており、汚れても拭き取りやすくなっています。
MRO-S7Yでは、「外して丸洗いテーブルプレート」が付属し、黒皿の付属がなくなりました。この「外して丸洗いテーブルプレート」は、レンジ加熱では底面板として、オーブン・グリル加熱では黒皿として使用します。取り外して水洗いできるのでお手入れが簡単です。黒皿が付属しなくなったので、黒皿を収納しておく場所が必要ないのが良いですね。
外して丸洗いテーブルプレート。(画像は日立公式ページより引用。)
オートメニュー/レシピ
MRO-S7Yでは、オートメニューやレシピがMRO-S7Xから6つ増えました。一方で、一部の応用メニューが説明書に掲載されなくなり、Webレシピでしか見ることができなくなりました。
オートメニューについて具体的には、MRO-S7Yでは「酒かん」メニューがなくなり、代わりに「冷凍ごはん」や「トースト」、冷凍食品パリッと調理メニューが増えました。また、「おかず」「ごはん」が別々のメニューになりました。
それぞれの機種でのみ搭載されているオートメニューは次の表の通りです。
MRO-S7Xにのみ搭載 | MRO-S7Yにのみ搭載 |
1 おかず・ごはん 3 酒かん |
1 おかず 2 ごはん 3 冷凍ごはん |
− | 63 トースト |
− | [冷凍食品パリッと調理] 67 冷凍鶏のから揚げ 68 冷凍チャーハン 69 冷凍たこ焼き 70 冷凍今川焼き |
トースト専用メニューができて食パンのトーストをしやすくなったことと、冷凍食品用のメニューが拡充されているのは嬉しいですね。
MRO-S7Yで取扱説明書から削除されたレシピは次のものです。
- ビーフハンバーグ
- ピーマンの肉詰め
- さばの塩焼き
- ベークドポテト
- えびのドリア
- ラザニア
- ホイコウロウ
- ゴーヤーチャンプルー
- 手作り豆腐
- 鶏の酒蒸し
- 鶏のしょうゆから揚げ
- ロールキャベツ
- 里いもの煮物
- 鶏ささみと豆腐のみぞれ煮
- 煮干し昆布だし
- けんちん汁
- 絞り出しクッキー
- アーモンドクッキー
これらのメニューはMRO-S7Yでも、Webレシピ集で見ることができます。レシピは紙で見たいという方には残念ですね。
MRO-S7XとMRO-S7YのWebレシピ集は、次のページから見ることができます。
設置
MRO-S7Xでは、右と背面を壁ピッタリに設置できましたが、MRO-S7Yでは、背面しか壁ピッタリ設置できなくなり、右側は4.5 cm以上あけて設置しなければなりません。
MRO-S7Yでは、設置しようとしている場所の右側にスペースがない場合に注意が必要です。
庫内寸法と質量
庫内寸法と質量がわずかに変更になっています。MRO-S7Yでは、庫内有効寸法の奥行きが7 mm大きくなり、高さが7 mm小さくなりました。1 cm未満の違いですので気にならないでしょう。
質量は、約 14 kgから約 13.5 kgへと約 0.5 kg軽くなっています。これも気づかないくらいの違いです。
どちらがおすすめか
以上のように、MRO-S7Yでは様々な変更がありましたが、大きな変更は、センサーが「重量センサー+蒸気・温度センサー」にグレードアップしたことと、お手入れしやすい「外して丸洗いテーブルプレート」が採用されたことでしょう。
重量センサーが入ったことで、加熱時の分量設定が不要になったのは便利です。またレンジ加熱のときにもテーブルプレートが使えますので、吹きこぼしたときでも取り外してさっと洗い流せば良いというのは簡単です。
ただ、執筆時点での価格はMRO-S7Yの方が8000円ほど高いです。この価格差であればMRO-S7Xの方がおすすめです。MRO-S7Xは、過熱水蒸気機能が付いている中ではお手頃な価格なのが魅力だと思います。
MRO-S7Xは旧モデルで今後在庫が少なくなってゆくと考えられますので、MRO-S7Xが良い場合には早めに手に入れると良いでしょう。
執筆時点ではMRO-S7Yは、一つ上位の2019年モデルMRO-S8Xと同程度の価格です。重量センサーや外して丸洗いプレートが欲しい場合には、MRO-S8Xの方が性能がよいため、MRO-S8Xがおすすめです。
価格は次のようになっています。
タイプ | 加熱水蒸気オーブンレンジ ヘルシーシェフ | |||
型式 | MRO-S7Y | MRO-S7X | MRO-S8Y | MRO-S8X |
発売年 | 2020 | 2019 | 2020 | 2019 |
画像 |
||||
参考価格 レッド |
− | ¥39,800〜(2024/10/07 10:21) |
− | ¥56,300〜(2024/10/07 06:19) |
ホワイト | − | − | − | − |
まとめ
日立の過熱水蒸気オーブンレンジ ヘルシーシェフMRO-S7YとMRO-S7Xの違いについて紹介しました。MRO-S7Yは搭載されているセンサーが上位モデルと同じものになり、高性能になっていますが価格も高めです。MRO-S7Xが安く手に入るうちは、MRO-S7Xがお手頃でよいでしょう。
次の記事では、日立のオーブンレンジ各機種について一覧表で性能を比較していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
日立オーブンレンジ10台の性能を一覧表で詳細比較!おすすめはこれ!
次の記事も参考にしてみてくださいね。
以上、MRO-S7YとMRO-S7Xの7つの違い!センサー。でした。
参考
- 日立(HITACHI)
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