パナソニックのオーブンレンジNE-FS300は、NE-MS236の実質的な後継機種です。つまり、NE-MS236は、NE-FS300の型落ちモデルと言えます。この2つのモデルは何が異なるのでしょうか。違いは7つあります。わかりやすく紹介します。
目次
7つの違い
NE-FS300と、NE-MS236はどちらも1000Wインバーターと蒸気センサーを搭載した23Lのオーブンレンジです。
NE-FS300は2020年発売で、NE-MS236は2019年発売です。NE-FS300は、NE-MS236の実質的な後継機種です。
NE-FS300は、NE-MS236と比べて次の点が変更されました。
- 操作パネルがシンプルになった。
- ロック機能が付いた。
- 液晶にバックライトが付いた。
- 解凍が、全解凍・半解凍から、解凍のみになった。
- キッチンタイマー機能がなくなった。
- 脱臭機能がなくなった。
- 自動調理メニュー機能がなくなり、取扱説明書掲載のレシピ数が減った。
NE-FS300は、デザインをシンプルにするため、あまり使われない機能を取り除いたモデルです。
表で比較すると次のようになります。
庫内容量 | 23 L (フラット) | |
モデル | NE-FS300 | NE-MS236 |
発売年 | 2020 | 2019 |
画像 |
||
参考価格 | ¥39,800〜(2024/10/06 01:20) |
− |
特徴 | よくつかう機能だけに絞り、シンプルな操作パネルとすっきりしたデザインのモデル。 | つくりおき、煮物10分などの自動メニューが充実したコンパクトモデル。 |
モデル | NE-FS300 | NE-MS236 |
レンジ | ||
自動出力 | 1000 W: 最大 約3分 (600 W) | |
センサー | 蒸気センサー | |
解凍 | 解凍 g設定必要 | 解凍(全解凍・半解凍) g設定必要 |
スチーム | ||
発生方式 | 角皿式 (オーブンのみ) | |
グリル | ||
加熱方式 | 遠赤ヒーター/片面グリル | |
少量時短加熱 | − | |
オーブン | ||
温度 | 100〜250℃ (220~250℃は5分まで。その後210℃) |
|
発酵 | 35・40℃ | |
加熱方式 | 1段調理 上下ヒーターオーブン | |
モデル | NE-FS300 | NE-MS236 |
レシピ数(自動メニュー数) | 28 (4) | 71 (48) |
自動メニュー | ||
時短調理 | − | 煮物10 分 |
便利機能 | − | つくりおき |
トースト(自動)/パン | 手動: 角皿使用 / 1枚 約5分20秒(裏返し必要) | 角皿使用 / 1枚 約5分20秒(裏返し必要) |
モデル | NE-FS300 | NE-MS236 |
使いやすさ | ||
スマホ連携 | − | |
キッチンタイマー | − | カウントダウン(30秒~180分) カウントアップ(計測最大180分) |
ダンパー/ロック | ロック機能 | − |
庫内 | LED庫内灯 (1か所) | |
液晶 | ホワイトバックライト液晶 | グレー液晶(バックライトなし) |
お手入れ | 脱臭(手動) | 脱臭 |
付属品 | 角皿 | |
外形寸法 | 幅 483 mm × 奥行 396 mm × 高さ 310 mm | |
質量 | 約 12.6 kg |
レンジ・オーブン・グリルの基本性能や本体サイズは同じです。
違いについて詳しく見てみましょう。
操作パネル
NE-FS300は、NE-MS236と比べて、操作パネルがシンプルになりました。
次の画像の左側がNE-FS300の操作パネルで、右側がNE-MS236の操作パネルです。
NE-FS300のボタンはピクトアイコン中心になり、極力文字を記載しないようなデザインになっています。パナソニックの2020年発売の電子レンジはフラットデザイン寄りになっていますが、NE-FS300ではその傾向が強く現れています。「スタート」と「取消」ボタンは似たアイコンで隣り合っていますので、慣れないと押し間違えそうです。デザインがシンプルになった分、トースト、お弁当あたためなど25個分の自動調理メニュー機能やキッチンタイマー機能がなくなっています。この点については後述します。
NE-MS236の操作パネルにはボタンがたくさんありますが、ボタン配置は長年改良が続けられてきたものです。大きなスタートボタンが真ん中にあり、取り消しボタンは右下にあり、直感的に操作できます。スタートボタンより上側には自動調理メニューの選択に使うボタンがあり、スタートボタンより下側にはレンジ・グリル・オーブンなどの手動調理で使うボタンがまとまっています。
複雑な機能はいらず、シンプルに使いたいという方はNE-FS300が良く、自動調理メニューを使いたいという方はNE-MS236が良いでしょう。
なお、本体のサイズや重さはどちらも同じです。
ロック機能
NE-FS300にはチャイルドロック機能が付きました。ロックをするとボタン操作を受け付けないようになります。
ロックするには、「0」が表示されている初期画面で上矢印ボタンを3秒間押します。ロック中は、画面にLが表示されます。ロック解除をするときには、上矢印ボタンを3秒間押します。
ドアがロックされるわけではありませんが加熱はされないため、子供がおもちゃを入れて加熱をする、ということは防ぐことはできそうです。幼いお子様のいる家庭では、ロック機能があると安心ですね。
バックライト液晶
NE-MS236の液晶はバックライトのないグレー液晶でしたが、NE-FS300ではホワイトバックライト液晶になりました。
バックライトがあるほうが、液晶画面がいつでも見やすいので良いと思います。とはいえ、部屋の照明をつけていれば、バックライトがなくても液晶画面が見えないということはまずないと思いますので、必須の機能ではないでしょう。
解凍機能
どちらのモデルにも解凍機能はありますが、NE-MS236では全解凍か半解凍かを選択できるのに対して、NE-FS300では解凍しか選べません。どちらのモデルでも仕上がり調整ができるため、NE-FS300で半解凍にしたい場合には仕上がり調整で弱めにします。
NE-MS236では、全解凍と半解凍のそれぞれで仕上がりの強弱を選ぶことができますので、解凍の状態を細かく調整したいという方はNE-MS236の方が良いでしょう。
キッチンタイマー
NE-MS236ではキッチンタイマー機能がありましたが、NE-FS300ではなくなりました。
NE-MS236のキッチンタイマー機能には、カウントダウンとカウントアップ機能があります。カウントダウン機能では、10秒〜180分の間の任意の時間を設定してスタートをすると、カウントダウンが始まり、残り時間が表示されます。時間になると、ピーピーとブザーが5回なります。カウントアップ機能では、スタートしてからの経過時間が表示されます。最大の180分になると、カウントアップが終了します。
電子レンジのキッチンタイマー機能は、電子レンジのあたため機能を使っていない時にしか使えませんが、キッチンタイマーのようになくすことがないので、機能があったら便利かもしれませんね。
脱臭
NE-MS236には脱臭機能があります。庫内の臭いが気になるときには、メニュー30番の脱臭機能をスタートすると、庫内のにおいの原因(汚れなど)を高温で分解し脱臭します。
NE-FS300には脱臭機能はありません。代わりにオーブン機能で250℃で20分加熱します。
自動調理メニュー・レシピ数
NE-FS300では自動調理メニューが一部を除いてなくなりました。10万円ほどする高価格帯のオーブンレンジでは、メニュー数の多さを各社が競っているところもありますが、実際は電子レンジの自動調理メニューは使わないという方もいらっしゃいますので、NE-FS300でスッパリとなくしてしまったのは面白い試みです。
ただ、人気のトーストメニューまでNE-FS300では削っています。トーストをしたいときにはグリル機能で3分程度焼いて裏返して、またグリルで2分程度焼く必要があり面倒です。しかし、なぜか酒かんメニューは残っています。
NE-MS236では、29番までの自動調理メニューがあります。トーストメニューはもちろんありますし、煮物やつくりおき、ノンフライメニューが充実しています。角皿に水を注ぐことで簡易スチームオーブン機能として使い、茶わん蒸し、濃厚チーズケーキ、とろけるプリンを作ることもできます。
取扱説明書に記載のレシピ数は、NE-FS300では28個、NE-MS236では71個です。電子レンジで様々な料理を作ってみたいという方にはNE-MS236がおすすめです。
自動調理メニューを比較すると次のようになります。
NE-FS300 | NE-MS236 |
あたため 飲み物 酒かん 解凍 |
1 あたため 2 飲み物 3 酒かん 4 お弁当あたため 5 全解凍 6 半解凍 7 フライあたため 8 ポテトサラダ 9 トースト(裏返し) 10 グラタン 11 焼きいも 12 鶏の照焼き 13 塩さば・塩ざけ(裏返し) 14 ぶりの照り焼き(裏返し) 15 スポンジケーキ 16 シフォンケーキ 17 チルドピザ |
− | 〔煮物10分〕 18 かぼちゃの荷物 19 大根とツナ 20 肉じゃが |
− | 〔つくりおき〕 21 肉・魚のおかず 22 根菜のおかず 23 葉果菜のおかず |
− | 〔ノンフライ〕 24 から揚げ 25 一口とんかつ 26 えびフライ |
− | 〔角皿スチーム〕 27 茶わん蒸し 28 濃厚チーズケーキ 29 とろけるプリン |
どちらがおすすめか
このように、NE-FS300ではNE-MS236と比べて、操作パネルのデザインがシンプルになり、ロック機能が付き、液晶にバックライトが付きました。一方で、キッチンタイマー機能がなくなり、全解凍・半解凍が解凍のみになり、トーストメニューを始めとした自動調理メニュー機能がなくなり、脱臭機能がなくなり、取扱説明書掲載のレシピ数が減りました。
レンジ・オーブン・グリルの基本性能や本体サイズは同じです。
そのため、機能が少なくても現代的でスタイリッシュなデザインが良いという方にはNE-FS300がおすすめです。
一方で、従来通りの使いやすいボタン配置がよいという方や、解凍状態は細かく選びたいという方、トーストや10分煮物、つくりおきなどの自動調理メニューがあったほうが良いという方には、NE-MS236がおすすめです。
執筆時点での価格はNE-MS236の方が1,700円程度安いです。NE-MS236は生産終了となっていますので、NE-MS236が良い場合は早めに手に入れると良いでしょう。
価格は次のようになっています。
庫内容量 | 23 L (フラット) | |
モデル | NE-FS300 | NE-MS236 |
発売年 | 2020 | 2019 |
画像 |
||
参考価格 | ¥39,800〜(2024/10/06 01:20) |
− |
まとめ
パナソニックのオーブンレンジNE-FS300と、エレックNE-MS236の違いについて紹介しました。NE-FS300はシンプルなデザインになり一部を除いて自動調理メニューがなくなりました。シンプルなデザインが良い方にはNE-FS300がおすすめで、自動調理メニューを使いたいという方にはNE-MS236がおすすめです。
以上、NE-FS300とNE-MS236の7つの違い!でした。
参考
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